家族と私と本と。

日常のつれづれと読書の記録

『おんぶにだっこ』さくらももこ

おんぶにだっこ (集英社文庫)

おんぶにだっこ (集英社文庫)

さくらももこさんの2歳ぐらい〜小学校に上がる前後くらいの思い出を主に語られたエッセイです。

本当にちいさいころの、純粋で透明感に満ちた様子が伺えて胸がいたくなります。自分の子どもたちも、こんな感じなのかなあと身につまされました。小さな頭と胸いっぱいに、希望や不安や喜びや悲しみを抱えているんだなあと、もっとよく向き合ってあげたいと思いました。
私自身の子ども時代は、世界はもっとシンプルだった気がするけれど。。

あとがきの『人が大人になるとはどういうことか』のくだりが印象的でした。
大人は経験を経て汚くなるのではなく、経験をし、その意味に気づき、理解し、理解の中から生まれた知恵を生かす。その知恵は美しく純粋である、と。