家族と私と本と。

日常のつれづれと読書の記録

黄泉の帝王を観に行きたい。

大好きなミュージカル『エリザベート』の公演が決まり、やきもきしています。

ハプスブルク帝国末期のフランツ・ヨーゼフ1世皇妃、エリーザベトの生涯をテーマに、死神と彼女の恋を描くという荒唐無稽な物語。でも音楽がとにかく素晴らしいし、そもそもリアリティなんぞ舞台に求めてはいけません。

今年秋の帝劇でやる山崎育三郎トート(死神)バージョンを観に行きたいけれど、チケット入手は恐らく至難の業な上、まだまだコロナが流行っている可能性もあり、未就学児もいての観劇はハードルが高いです。

昔宝塚にハマっていたころ、チケット入手はお手の物でした。

最初は宝塚に連れて行ってくれたヅカファンの先輩に取り方を教えてもらったのですが、そのうち自分で人脈を広げ、ファンクラブにコネのある方と仲良くなってものすごい人気公演の最前列ど真ん中を確保したり、ファンクラブイベントにもぐりこんで当時のトップスターと写真を撮っていただいたりとヅカファン生活を満喫しました。

あの世界は一つ踏み間違えるとお金も時間も友達も失ってしまうので、付き合い方に注意が必要です。私は2年余りどっぷりと浸り、彼氏もおらず仕事のノルマで死にかけだったメンタルを救ってもらいました。当時贔屓にしていた方が全員退団したので一緒にヅカファンも会社も”卒業”し、転職して婚活に専念、現在に至ります。

そのとき培ったチケット入手術は、今ではもう発揮できない能力です。

どの公演にもチケットの波というか、流れみたいなものがあり、もう少しでいい席が流通サイトに出てくるとか、この辺で手をうっておくべきだとかが当時はよくわかっていて、コスパよく月に5~6回も観劇できていました。

買い時を逃さないためには株式投資ばりにしょっちゅうあちこちのサイトをチェックして見比べなければならないので、牛乳をひっくり返したり、トイレが間に合うかぎりぎりでおしりをおさえて走る少年がいては無理な話です。この際どんな席でもと言いたいところですが、帝劇は遠いしチケット代もいいお値段なのでどうせならいい席で見たい・・・。

もう少し、入手方法を模索してみようと思います。

余談ですが、タカラヅカのチケットはトップスターの人気や演目、演出家によって入手難易度が違い、いろいろ考慮すべき条件があります。

例えばB組の㈯㈰公演を見たい場合。

土曜日朝は地方からの遠征組がまだ到着してないので、㈯午前公演は午後より空いている、とか、A組トップスターのファンイベントが○日㈯15時からで、退団したB組前トップスター主演の舞台が近隣の劇場で○日㈯16時上演でそちらに流れるファンがいて○日に限ってはB組㈯午後公演が穴場、や、ファンクラブの会総見や組総見(ファンクラブ全員で観劇する)があるのでその日のチケットは買い占められているとか、企業の貸切公演チケットが当たるとチケットサイトで良い条件で交換してもらえる、などさまざまな情報と状況を加味して入手しないといけません。(※企業の貸切公演はその時しか見れないオリジナルのアドリブがあるので人気です)

恐らく劇団四季や松竹やら他の舞台にも、似たような内情が大なり小なりあるのがわかるだけに観劇に二の足を踏むこともあります。

初めて花組のファンクラブ組総見に(宝塚の生徒さんにはそれぞれ私的なファンクラブがあり、花組の全てのファンクラブの全会員がいっせいに観劇する日)紛れ込んでしまったときは、拍手のルールも知らず、周りから怪訝そうな目で見られ居たたまれない思いをしました。普通組総見の日はなかなかチケットが取れないのですが、何の縁だかそのときはたまたまわりと良い席が取れてしまったのでした。ヅカファン生活も後半に差し掛かるころには、観客席の観察まで楽しめるくらいでしたが、初期のころはそんな余裕はありませんでした。

ちなみに総見の日も特別なアドリブがあって、それはそれでラッキー感を味わえます。

懐かしいなあ。

宝塚もまた見に行きたいです。